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不動産の効果

第一に土地持ち分が多く、容積率が余っているため、建て替える場合に自己資金を出きずに現在より広い専有面積を確保できるとしても、それは建て替えられたらの話であって、建替えが現実的でないとしたら、いくら土地持ち分が多くても固定資産税が高いだけつまらないことになります。 土地の価値が高かったバブルの頃はともかく、現在においては将来の建替えを期待して土地付きマンションを買うのはあまりよい選択とはいえません。
ただし、土地持ち分が多いということは、それだけ敷地に余裕がありますので、日照や通風という面ではメリットが多くなっています。 その反面、ほとんどの公団、公社では五階建て程度でエレベーターがありませんし、設備も相当老朽化しています。
「土地付き」ということを過大に評価しないほうが賢明でしょう。 一時期に比べて、不動産は新築、中古を問わず、かなり選択の幅が広がっています。
新築住宅の場合は、抽選による売出方法と先着順による売出方法とがありますが、先着順による売出しでも、先着受付期間の前に必ず告知期間を設けて、モデルルームやモデルホームをつくりますので、それほどお客もあおられることはないと思われます。 しかし、中古住宅の場合は本当の意味での早い者勝ち、しかも唯一無二なのが特徴ですから、いまだに不動産屋の中にはお客をあおって契約を結ぶ悪どいやり方をしているところもあります。
見分け方の一つとして、店に入ってオープンな感じのところはOKですが、受付の女性だけがいて、営業マンが別室に待機しているスタイルはあまり好ましくありません。 昔ながらの営業スタイルはまず最初に夢を壊します。

誰でも住宅を買おうとしているときは夢を抱いているものです。 広いリビング、気持ちのよい庭、バーベキューのできるバルコニーなど、テレビのトレンディードラマに出てくるシーンを体感したいとまでいかなくても、ある程度夢を見ているものです。
それを昔の不動産屋はまず壊します。 「あなたのこんなセールスに引っかかったら大変だ。
予算で買える範囲の物件はこんなものです」と言わんばかりに、誰も買わないようなボロ物件またはキズもの物件を必ず手持ちのリストに加えてあり、そこへ案内します。 もちろん、不動産屋はその住宅を売るつもりはありません。
ボロの住宅の場合など、ひどいときは土足のまま上がります。 そのぐらい汚い住宅です。
それでも案内をしたお客に懸命に売ろうとします。 「ちょっと汚れてはいますが、少し手をかければ見違えるようになりますよ」というような話を真剣にします。
お客が「もういいです」と言えない雰囲気にて、しつこくセールスします。 そこで頃合いを見計らって、しぶしぶほかの物件へ案内されます。
次はよい物件なのですが、ちょっと手が届かない物件です。 最初にあまりひどいのを見せられているので一層よく見えますが、残念ながら手が届きません。
ここではあまりすすめず、あっさりと案内します。 そして、次に本命の物件へ案内します。
何しろ最初にひどい物件をすすめられて、次に手の届かない物件を見せられているので、お客はその物件が自分たちにピッタリと錯覚してしまいます。 そして店舗に必ず連れていかれ、こんなピッタリと条件に合う物件は二度と出ないというようなセールストークをさしています。
お客はグラッときますが、決心がつきません。 そうすると、別のお客からの電話だという女性事務員からの伝言が入ります。
接客中だからあとでかけ直すと答えると、その女性事務員は「大事な用件なので」と言い、そこで改めて不動産屋の営業マンは電話に出ます。 電話のようすで、どうやらお客らしいこと、しかも何やら申し込みたいような話ぶりであることがわかります。

その営業マンは、電話に向かってこう言っています。 「はい、ただいまその物件につきまして、気に入っているお客様と商談中ですので、大変申し訳ございませんが、こちらのお客様の結論が出る前には申し込みはいただけません。
一時間ほどあとに、こちらからお電話差し上げるということでよろしいでしょうか。 その頃には、はっきりとしていると思います。
はい、大変申し訳ございません。 ええ、電話番号は存じ上げております。
ご自宅でよろしいですね。 それでは失礼いたします」もうおわかりのように、社員が外から電話をかけてきているのです。
「Uさん、実は先日の日曜日にご案内したお客様なのですが、この物件をやはり大変気に入られて、ぜひお申し込みになりたいというのですよ」。 さらに「ただ、私としてはご縁を大切にして、いままでここで商売をさせていただいておりますので、いまこうしてお話をしているU様を第一に考えたいのです。
お電話していただいたお客様も、もちろん大切にさせていただきたいと思いますが、やはり縁というか、タイミングというか、U様の結論を待って、先ほどのお客様にはお返事したいと思います」などと言います。 こう続けると、たいていは奥さんのほうが「ねえあなた、こんないいおうちはもう本当に出ないわ。

△△さん(営業マンの名前)のおっしゃるように、私たちはこのおうちに縁があるのよ。 決めましょう」と言うようになり、ご主人のほうが「そうだな」となって、めでたく(?)契約となります。
こんな営業方法は、多かれ少なかれ一○年ほど前まではどこでも行っていました。 さすがに最近は少なくなりましたが、それでも、こんな商売をしている業者はいまだにありますので、ご注意を。
新築物件を売り出すときに価格戦略を立てますが、この価格戦略上、もっとも肝心になってくるのが最低価格と最多価格帯(または中心価格)です。 言うまでもなく、広告を出すときの「3LDK○○万円より」「最多価格帯△△万円台」という二つの数字によって、お客をいかにたくさん集められるかが違ってくるからです。
全体の価格が決まっている以上、これらの数字を低く抑えようとすれば、当然付加価値の高い角部屋やルーフバルコニー付きの住戸を少しでも高く設定し、安い住戸を多くつくろうとします。 とくに最多価格帯が二九○○万円台とか三九○○万円台、四九○○万円台の場合には、無理してその価格帯に入れている住戸があるものです。
なぜなら、最多価格帯が二九○○万円と三○○○万円では広告のときのインパクトが全然違ったものになりますし、三九○○万円と四○○○万円、四九○○万円と五○○○万円もしかりです。 ですから、こういった物件はどうしても角部屋やルーフバルコニー付き住戸を高く設定するようになってしまいます。
と言うのも、ルーフバルコニー付きにこだわる、あるいは角部屋にこだわる消費者は必ずいるので、宣伝広告をしてお客がたくさん集まれば必ず売れてしまうものだからです。 新築物件の場合は一度に売り出すため、条件のよい部屋と悪い部屋との差がわかりやすいので、少しずつ価格差があるのがむしろ当然ということになるのです。
むしろそのときの市況に大きく左右されるのが普通です。 ですから、三カ月前に売りに出された二一階の住戸より五階の住戸が安いことは別に珍しいことではなく、角部屋が中住戸より安いこともあります(ただし角部屋は専有面積が広いことが多いので、総額ではなく坪単価などで割安になっていることが少なくありません)。
新築物件以上に、中古物件を探す人は、坪単価もさることながら総額で選ぶことも少なくないので、条件のよいものが新築と比較して割安になる傾向があります。

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